AIアートへの理解と反発が広がっていますが
きっとカメラが出てきた時の
写実主義画家たちの反発も
相当だったんだろうな…と感じます。
それでも、そこに感じるアート性について
今日は「選ぶ」という創造力に
ついてお話しします。
AIアートとそれに感じるズルさ
AIアートというのは、画像生成AIによって描かれる画像を楽しむというアート活動の一つです。たとえば、下の画像はインスタにアップしたもので、インスタで知り合った方と「アマテラスとツクヨミ」というテーマでそれぞれ生成しました。
画像生成AIとは、元となるキーワードや、写真などを与えて、新しい画像を AI によって描かせる技術のことです。現在のところ大きくは2つ、キーワードから画像を生成するのを txt2img(txt[text:文章] 2[to:から] img[image:画像])、元画像から新しい画像を生成するのを img2img(img[image:画像] 2[to:から] img[image:画像])という画像生成AIの技術があります。
コンピュータ業界では、to の代わりに “2” を、for の代わりに “4” を使うような文化があるので、覚えておくといいと思います。
そんなAIアートですが、なんだか「ズルさ」を感じます。なぜ AI アートが「ズルい」かといえば、「お前、自分の手を動かしてね〜じゃん!」ってところ。そう、結果だけ見たら1〜2分ですごい絵が出てきて、かたやこれまで何十時間もかけて同じような絵を書いてきた人にとっては「かけてる時間の重みが違う」ということで、「ズルい」と感じるんだと思う。
でも、これはきっとカメラがこの世に出てきた時にも同じように「ズルい」を感じた人がいたんじゃないかな?でも、カメラの発明により、画家は教会や貴族からの注文で肖像画を描くという仕事から解放されたと言います。そして、現実を映し出すというカメラの役割もまたスマホカメラに席を譲り、レンズ交換式カメラの存在はアートとして解放されています。
それまでは、見たままに絵を描くというのが絵の価値でした。でも、ビジネスとしてみた時にはこれまで肖像画を描くということに、自分たちの存在価値をみていた画家たちは同じように「写真ってズルい」って思ったのではないでしょうか。
「選ぶ」ということの創造性
実は先日描いた、上記の記事のために50枚ぐらいの画像を生成しています。(ハッシュタグエレベーターという表現を使ったので、「エレベーター」がモチーフになっています)
この中には、AIが苦手とする手・指が複数生えたり、顔が崩れたりするものもあるので、そういうのは無条件で除外するのですが、最初の10枚ぐらいは自分のテイストに会うように、キーワードを調整していきます。
そして、ある程度想いに近い絵が出てきたら一気に30枚ぐらいの絵を出力させていき、その中から自分がいいと思った画像を選ぶんです。僕はこの「選ぶ」というプロセスが、自分の創造性だと思っています。「選ぶ」が「創造」?と思うかもしれませんが、僕にはこの「選ぶ」創造性を発揮してきた場面に心当たりがあるんです。
書道と「選ぶ」
僕は、子供の頃に習字から書道まで11年ほどやっていました。
楷書(止めはねのしっかりした字)、行書(くずし字)、草書(もっともくずした字)、かな(ひらがな)、条幅(書き初めのような長い紙)の5つのジャンルで、楷書と行書に至っては師範をいただくことができました(過去のことですが…)。
その書のプロセスの中にあるのが「選ぶ」という創造性です。
小学生の時に学校の授業で習字をした人は、「二度がき」を注意されたことがあると思います。線を足したり、形を揃えるために上から書くことが「二度がき」です。書道ではこの「二度がき」を禁止していますので、基本的に一発勝負になります。
滲(にじ)んだり掠(かす)れたり。小学生にとっては厄介のタネでしかなかった「にじみ」や「かすれ」というランダム性は実は書の面白さのタネでもあります。うまく書けたか、そうでないか、という点でうまく書けたものを選び取ることも「選ぶ」ですが、「にじみ」や「かすれ」の面白さを「選ぶ」というのも「書」の創造性の一部なんです。
だから、僕にとって「txt2img」による、言葉を足したり削ったりして意図に近い画像に近づけていくプロセスも、AIのランダム性でたまたま出てきた意外性のある画像を「選ぶ」のもAIアートにおける「創造性」なんです。
まとめ
今日は、最近僕がハマっているAIアートの創造性の要素の一つとして「選ぶ」という点に焦点を当ててみました。
AIアートのズルさを感じることもあると思うのですが、絵を描くときに、この部分にどんな色を使おうか?と色を選ぶのは創造力の一部である、ということに疑問を挟む人はいないと思います。その粒度の違いなのだと感じています。
人生においても、2つの選択肢、3つの選択肢、無限の選択肢がある場面で「選ぶ」というのは、自分の人生を創る上でのまさに「創造性」なのだと感じます。
この記事をキッカケに「選ぶ」という創造性について、意識してみてはいかがでしょうか?
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