1999年公開の映画「マトリックス」
ヒロインのトリニティがヘリコプターの操縦方法を
脳にダウンロードするシーンを知っているだろうか?
有料版 ChatGPT の新機能 GPTs は
そんな「経験のダウンロード」を可能にする
今日はそんなお話です
ヘリの操縦方法を脳に直接ダウンロード
1999年公開の映画「マトリックス」。公開されたティーザー動画は、女性が空高く鷲のように飛び上がると、視点が360度ぐるっと切り替わる、バレットタイムと呼ばれる撮影手法で、「なんだこれは!」と思わされたのを覚えている。
あらゆる意味で、世界をアップデートさせた映画だったと思う。
そのマトリックスで、印象的なのがヘリの「操縦方法をダウンロードする」シーン。主人公のネオとトリニティが、ヘリに乗って、囚われた仲間を救出に向かおうとする。主人公ネオはヘリの運転ができないので、トリニティに尋ねる。
ネオ「ヘリは操縦できる?(Can you fly that thing?)」
トリニティ「まだよ(Not yet)」
え?まだ?ってどういうこと?と見てると、脳に直接「ヘリコプターの操縦プログラム」をダウンロードしてもらう。数秒間瞼をパチパチさせたかと思えば、ヘリの操縦ができるようになっている、という寸法だ。
当時はこんなことができたらいいのにな〜と思ったものだ。
経験をダウンロードする
このコンセプトのすごいのは「経験をダウンロードする」という発想だった。
僕たちはいろんな場面で知識だけでなく「経験」が必要だと体感しています。1000時間の法則なんても言いますよね。
1000時間の法則とは、ある分野で「セミプロ(中上級者)」になるために必要な時間という理論です。例えばピアノだったり、書道だったり、理論ではわかってる。でもそれを、それなりにするには時間がかかるというのは誰もが経験あるでしょう。
まぁ、だからこそ、それを習得する過程が面白いのだとも言えますが、こんなことができたらなぁ、という場面でそれができないというのはよくあることです。
ところが、テクノロジーは時にこの1000時間を軽く超えてきます。
ご飯を炊くにはなぁ、「はじめちょろちょろ中ぱっぱ、じゅうじゅう吹いたら火を引いて、赤子泣いても蓋取るな」だ!と言われても、鍋でうまくご飯をたけるようになるにはそれなりの経験が必要になってきます。それを塗り替えたのが電気炊飯器です。洗った米と水を入れて、指先一つでおいしいご飯が炊ける。無洗米だったら、それこそ30秒でプロの技です。
ところがここにきて、知識とそれを使った経験のいるスキルにも、電気炊飯器のようなテクノロジーがやってきました。それが GPTs(ジーピーティーズと読めばいいでしょう) です。
ChatGPT の最新機能 GPTs が経験のダウンロードを可能にする
ChatGPT?ああ、なんか話すヤツね。でも、いい加減なこと言うからね、今は使ってないよ
と言う人も多い。ましてや、月額$20の有料版に契約して使っている人はかなり少ない。感覚的には、有料版にして使っている人は1割以下といった感じでしょうか?
ちょうど、昨日あたりダイヤモンドオンラインさんから、こんな記事も出ていましたね。ね「メガ進化」ですよ!
GPTs というのは、自分専用のチャットを作ったりシェアしたりできる機能。
例えば、
✅このブログのアイキャッチ(イメージ画像)を作る専用チャット
✅画像生成AIに指示する命令文(プロンプト)を作る専用チャット
✅電子書籍を作るために必要な手順と、質問をしてくれる専用チャット
✅タロットカード占いをしてくれる専用チャット
✅SWOT(弱み強み)分析を手伝ってくれる専用チャット
など、GPTStore.ai というサイトには、現在 23325 個の GPTs が公開されている。
つまり、23325 もの経験の必要なタスクが、電子炊飯器のように使えるようになっているということ。
タロットカードの占いをしたいと思ったら、占いできる人に頼むか、自分でやり方を覚えて… だったでしょ?それが、タロットカード GPT を使うだけで、1分もかからず使えるようになる。
それって、経験のダウンロードでしょ?
電子書籍の書き方だってそう。知識ややり方はいくらでも転がっている。でも、それを自分に当てはめた瞬間、僕たちの手は止まる。でも、そこで適切な問いがあったり、誘導してくれる人がいたら…。僕たちは、何度でも前に進める。
それを、やってくれるのが「専門家チャット」である GPTs という仕組みだと思う。マトリックスのバレットタイム撮影が残した衝撃のように、今この GPTs という新たな ChatGPT の進化に、めちゃくちゃワクワクしてます♪
まとめ
昨日、パソコン教室の70代シニアの生徒さんに
「植物を写真で撮るとすぐにその植物の名前がわかるアプリ」ってないですかね?
と聞かれた。それをそのまま、ChatGPT に聞く。
植物を写真で撮るとすぐにその植物の名前がわかる、無料で使える最新のAndroidアプリをインターネットで調べて教えてください。
無料版 ChatGPT では、できないことだ。インターネットに接続して、調べると言うことができないから。
すると、ものの30秒ほどで Picture This というアプリを勧めてきた。
検索するという行為も、結構経験の影響を受ける。パソコン教室の生徒さんは、自分で調べる経験が浅いから適切なキーワードを絞り込めない。このとき、ChatGPT は「無料 植物識別アプリ Android 2023」というキーワードで検索をしている。検索単語の選定も「経験」のなしうる技である。
よく、ChatGPT の月額20ドルが出せないという話を聞く。確かに約3000円、活かせないと高い買い物かもしれないが、あなたが3時間働くことを考えたら安すぎる金額だ。23000人の専門家の経験を借りられるのだとしたら。
時間をかけてでも手に入れたい経験と、時間をかけずに手に入れたい経験。あなたはどこに、時間とお金をかけますか?
今日は、現代の経験のダウンロードが ChatGPT の新機能 GPTs によって、できますよ、というお話でした。AI についての発信しています。記事の感想や質問なども受け付けています。AI専用 LINE 公式アカウントはこちらです👇
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