時代の変遷は、常に新しい技術の波を引き寄せてきました。今日の記事では、かつてのワープロ専用機から始まり、今日の多機能なコンピューター、そしてChatGPTのような革命的なAIの出現まで、技術進化の興奮を感じる旅に、あなたをご案内します。さらに、あなただけのカスタムGPTの世界へと踏み込んでいきましょう。
ワープロ専用機となんでもできるパソコン
突然ですが、ワープロ専用機ってご存じですか?
むかしむかし、Word のような文章を作成するためのアプリ「ワープロ」の前に、文章を作るためだけの機械「ワープロ専用機」がありました。語り始めると中年の昔話になるのですが、それはそれは大きな機械で医者カバンみたいなサイズでした。
手書きが汚い人が、綺麗に字を書きたい!という思いから生まれた「ワープロ専用機」。発売当初は 630万円もの値が付いていたこともあったそうです。よって、私たち一般人が手に入れたのは 20万円ぐらいしていた頃でしょうか。
でも、この価格であればパソコンがその役割を担えるようになってきました。それが、今から約30年前ぐらいのことです。どうせ、同じような価格で同じことができるならば、パソコンの方がいいよね?と汎用(はんよう:なんでもできること)的な役割を持つパソコンが台頭してきたのです。
「なんでもできる」は、何もできないのと同じ
十徳ナイフってあるじゃないですか?スイスアーミーナイフのような、様々なツールが一つになったナイフです。
でもあのナイフを毎日の食事の調理に使っている人は少ないと思います。かっこいいし便利だし、持ち運びやすいけど、「切る」という用途だけについて言えば包丁の方がラクなんです。
なぜなら、どのツールを使うか?を選ぶプロセスが入り、使い方を覚える必要があるからです。
昔からよく言われました、「なんでもできるというのは、何もできないのと同じ」。資格ジプシーなんていうのも、そういうことです。この資格があれば、と資格をいくつも取得しているのに、これと言って持ち味がない。資格も、そこに尖った技術をもつことの証明なのに、いくつも取得すると、「カド」は丸くなっていくのです。
そんな風に、僕たちの歴史は専用機と汎用機の境目で、あっちに行ったりこっちに来たりを繰り返してきました。そして、その波は AI にもやってきています。
ChatGPT という汎用機の出現
2022年11月。世界に衝撃が走りました。テキスト AI である ChatGPT の出現です。
それまでの AI がオモチャにみえてしまうような画期的なテキスト生成AIでした。たとえば、Siri にしても Amazon のアレクサにしても、ちょっと複雑なことを聞くと「よくわかりませんでした。もう一度おっしゃってください」となる。じゃぁ、もう一回!と思って話しかけても、「よくわかりませんでした」と。
なにかの商品を買おうとして、チャットで質問をする。そんなチャットの回答でも AI は導入されていました。従来この場面では IBM のWatsonというAIが使われていました。でも、大体このチャットで解決しないんですよね。延々と同じ質問をループして、結局電話に繋がないと埒が明かない。電話応答につながればまだいい方で、その前に僕らは諦めてしまう。
もういいよ、自分でやるから!
そんな風に、キレ気味に「AIなんてダメだな」と思ったものです。ところが、ChatGPT は、何を聞いても「よくわかりませんでした。もう一度おっしゃってください」と言わないのです(嘘は答えるかもしれませんが笑)。なんにでも、答えをくれる「汎用機」が世に放たれました。
特定の目的専用ChatGPTを展開できる GPT Store
そのうちに、ChatGPT には+αの知識を与えることで、うまく問題を解決してくれるということが分かりました。命令(プロンプト)の書き方一つで精度が変わる、その方法を学ぼうというプロンプトエンジニアリング(プロンプトの書き方)が注目を集めるようになってきます。これが、汎用機をうまく使うためには「学習が必要」というプロセスになります。
今も、ChatGPT をうまく使えていない人、最初にちょっと触ったけど今は使っていない人は、「なんでもできる、は何もできないのと同じ」状態を感じ取ってうまくいかないまま止めている。もしくは、いつか学習しよう、と思って使用していないのでしょう。
有料版の ChatGPT Plus には特定用途向けの ChatGPT を作ることができる機能が追加されています。あなたがうまくプロンプトをかけなくても、だれかが上手く作ってくれた特定用途向けの ChatGPT を使って、あなたの問題を上手く解決することができるんです。
たとえば、概念を様々なたとえや、身近なものを使って上手く説明してくれる専用の ChatGPT 「Universal Primer」は今の僕にとって、手放せない専用 GPT です。以前であれば、どう聞いたらうまく答えてくれるかな?というところで作業の手が止まっていた場面でした。
そして、この専用ChatGPTを販売したり、無料で配布したりすることができるのが、GPT Store という仕組みです。有料での販売は、この3月の末までにオープンする予定と言われています。
究極の形はその人にあった超カスタム版をつくること
ここまでの話から一見、汎用機は使うのに苦労をするから、専用機が正解のように見えるかもしれません。実際、すでに数万を超える専用ChatGPTが生まれています。
となると、僕たちは何を使ったら自分の問題を上手く解決できるのか?と「専用ChatGPTを探す旅」に出ることになります。じゃぁ、その専用ChatGPTを探して、お届けしましょう!というコンシェルジュのような、お探し専用ChatGPTが出現しています。
となると、ここから先はふたたび、様々な専用GPTと連携して「なんでもできます!」という汎用機が生まれていくのです。
これは、一つの究極の形に向かっているのがわかるでしょうか?
その究極の形とは、「あなた専用にカスタムしてくれる汎用機」です。AIはこれから10年をかけて、AGI(汎用人工知能)に向かっていくと言われています。それは、きっと「あなた専用にカスタムしてくれる汎用機」です。
楽読という超カスタム速読
ここで一つ、僕がインストラクターを務めている「楽読」という速読スクールを考えてみました。僕たちのスクールには過去に別の速読スクールや、本を見て速読を学んでみたけど習得できなかった、という人がやってきます。
僕たちの「楽読」は速読、という観点ではメチャクチャ速く読めることを目指していません。例えば本1冊を5分でよむとか。目標としているのは、1時間で1冊読めるとか、なんだったら本一冊を読み切れる、とかそういうところを目指します。
実は「速読」は人によって、習得できるかできないかが非常に大きな学びです。フォトリーディングや瞬読さんなどは、非常に速い速読でスピード重視の方は、そういう選択肢もあります。
僕たちは、人生を歩んでいくうちにさまざまな「固定観念」を身につけていきます。これは別に悪いことではなく、○○はこういうものだ!と思っているからこそ、速い判断ができるようになっています。ところが、AIもそうなのですが学びすぎるとミスを犯し始めます。これを過学習と言います。
ほら、子供の時は怖くなかった虫が、大人になったら触れなくなった、、、とか、これも過学習ですね。学びすぎて動けなくなる。そのうち、私はそれ苦手だから、、、という固定観念が形成される。
他の速読スクールではパソコンを使ってやる機械式トレーニングを採用しているところも多くありますが、楽読は人がやる速読スクールです。なぜならば、固定観念はその人の人生そのものだからです。それを、レッスンを通じた対話のなかで一つ一つ外していきます。
だから、楽読は対話をとおしてあなたの思い込みを一つ一つ一緒に手放していく速読スクールであり、そのプロセスから日常生活に抱いていた固定観念すらも、溶けていく場合があります。嫌いだった旦那のクセを許せるようになったり、許せなかった部下の行動を許せるようになったり。速読を習ったはずなのに生きやすくなった、という人が多いのは「人がやっているスクール」だからです。
いずれは、AIがそこに踏み込めるのかもしれませんが、今は僕たちインストラクターが「あなた専用の汎用機」の役割をしています。これは本題ではないので、ご興味ある方は以下へ!
まとめ
AIは今再び専用機の時代に突入し、また再びもっと優れた汎用機の世界に向かっていきます。
ただ、このChatGPTという技術は「あなた専用の汎用機」として、はじめての存在です。これまでは、人が技術や学びに合わせる時代でしたが、ChatGPT の存在によりそれが変わりました。
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