年間五冊も本を読まなかった僕が
作家 喜多川泰さんの小説に出会い開眼
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そんな中 Amazon のオススメで
上がってきたのが実は…
「森沢明夫」さんという作家である
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5/11の両者のコラボ講演会で見た
作家 森沢明夫の「少年力」について
今日は語ってみたい
作家 森沢明夫は…〇〇い!
人生を編むものたち2024 in 銀座は、主に作家 森沢明夫さんと、作家 喜多川泰さんのコラボ講演会でした。主に、と書いたのはそこに、お二人を慕うインフルエンサーや、編集者、著者、ファンが作り上げた講演会と、対談の場だったからです。そして、人と人が出会う化学反応というのはこれほどまでにすごいのか?というのを魅せられたのが、今回の講演会でした。そして、間違いなく主役であり、化学反応の大きな触媒となったのが作家 森沢明夫さんでした。
作家 喜多川泰さんの講演会で、よく顔をあわせる仲間は、今回きっと驚いたことでしょう。
あれ?喜多川さんってこんなに話すんだっけ?
いえ、普段の講演会で喜多川さんが話に詰まっている、とかじゃないんです。淡々と話が進んでいく。そして、クスクスと面白いテーマを入れてきて、う〜ん、そうそう!と思わされる話をしてくださる。それがいつもの喜多川さんの講演のスタイルなんです。
そんな喜多川さんの講演の前に、作家 森沢明夫さんの講演があった。
一言で言えば、作家 森沢明夫は…面白い!
森沢さんの講演が、作家 喜多川泰さんに火をつけたんでしょう。いつも淡々とテーマのお話をしていく喜多川さんが「スライドに用意していたテーマの話」を飛ばす、飛ばす、飛ばす😂。いや、いい意味で。それだけ話にノッていたということ。
「マジか!?」で始まる森沢明夫の伏線力
同じ小説家でも、森沢明夫さんと喜多川泰さんは全く別の魅力がある。
作家 森沢明夫さんの一つの魅力がその「伏線力」だと言われる。それは、一言で言えば
綿密な計画の上に成り立つ、ガンプラ(ガンダムのプラモデル)のジオラマ製作者
といった感じだ(むしろ例えがわかりにくいけどw)。
僕ら昭和の世代の、男の子の趣味といえば「プラモデル」だったんだけど、そんなプラモデルの世界でもジオラマって上級者の遊びだったんです。
そこには、わざと既製品のプラモデルを戦闘で損傷させたように見せたり、塗装によってリアル感を出すためにわざと汚したりする。中には、電球を仕込んで爆発の光を再現したりする人までいた。
森沢さんの小説の魅力は、その「伏線力」にあると言われる。
ジオラマの細部にまで練り込まれたシーン設定に矛盾がないように、一つの作品の中で森沢さんは 100もの伏線を張り巡らせ、回収するのだという(ご本人談)。それは「ごろっ」「リーン」という音であったり、カラフルなマーブルチョコレートのような小道具だったり、セリフだったりする。
今回の森沢明夫さんの講演は、森沢さんの口癖「マジか!?」で始まった。
「マジか!?」が口癖だった森沢さん。周りの人も、そんな森沢さんの口癖を知っていたようです。ある日、森沢さんはそれが「マジック!」に音の響きが似ていることに気づき、みんなにバレないように「マジか!?」を「マジック!」に言い換えてみるのです😂😂😂(「ナニやってんですか😂❗️」って思ったwww)
そして家族にもバレなかった、森沢さんは、それを徐々に「ミュージックッ!」「むーじっくー(もはや意味がない)」などと言い換えていくのです😂
で、こんなくだらないことで僕たちの自己肯定感は上がるんですよ、という伏線回収をしていくわけです。
作品を跨いで張られる森沢明夫の伏線
僕は森沢作品のにわかファンだから、まだまだ読めていない森沢明夫の魅力がとてもたくさんある。
その一つに、森沢作品は「作品同士が繋がっているのだ」と言われる。この作品で出てきた登場人物が、こちらの作品に出てきたり、あちらの作品のアイテムが別の作品で想起させるものとして出てきたり。
現在、「大事なことほど小声でささやく」、「津軽百年食堂」、「エミリの小さな包丁」、「水曜日の手紙」、「ヒカルの卵」、「夏美のホタル」、「東京タワーが消えるまで」、「本が紡いだ五つの奇跡」、そして小説ではないが「プロだけが知っている小説の書き方」、と9冊読んできてようやく少しだけ見えかけてきた。
でも、すごいのは「マジか!?」が、今回の講演会で森沢さんの後に語るすべての人に「スイッチのような伏線」を張っていた、ということ。
森沢さんから、喜多川さんへと講演のバトンが渡る。すると、口をついて「マジか!」という言葉が出てくるんですよね。もう、喜多川さんとしては「言わされた!」みたいな感じ。そうすると「ミュージックッ!」みたいに言いたくなっちゃうじゃないですか?森沢さんの流れから。
作品を跨いで張られる伏線は、話者を跨いで張られる「伏線」すらも生み出していたのです。
まとめ
神回とも言える、喜多川泰さんとの対談の裏話も書きたかったんですが、今日の記事はここまで。
作家 森沢明夫さんと言う方は、少年のような人です。きっと、どこかで誰かを笑わせたいとおもって、罪にならないイタズラを仕込んでいる人なんでしょうね。それが、作品にも生き方にも出ている人なんだと感じました。
なんと 50冊ほどの著書があるそうです。
作品の中での伏線の張り方と、回収の仕方。作品を跨っての伏線の張り方と、回収の仕方。ぜひ、探ってみてはいかがでしょうか?
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