こんにちは。今日は、ChatGPTを使うことで「思考の逃げ場がなくなった」という、ちょっと不思議な感覚についてお話ししたいと思います。あなたはどうでしょう? あれこれアイデアが浮かんで、気づけば頭の中がごちゃごちゃになっていること、ありませんか。
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私はまさにそのタイプで、放っておくと頭の中があっちに飛び、こっちに飛び、いつの間にか何を考えていたのか見失ってしまうんです(笑)。これまでは、カフェに移動したり散歩に出かけたりすることで、一度その思考をリセットしてきました。空間を変えると自然に気が散って、そこから落ち着いたところで「さあ、もう一回考えようか」とスタートできる。そんなふうに、自分の思考タイプ“発散思考”と上手に付き合っていたんです。
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ところが最近、ChatGPTという頼れる相棒が登場し、これまでのリズムにちょっとした変化が出てきました。便利さに感激する反面、「あれ、今まではもう少し頭の中に自由を与えていたのに…」と感じる瞬間が増えたんですよね。いったい何が起こったのか。私自身の体験を踏まえながら、順を追ってお話ししていきます。
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ChatGPTを開くたびにスイッチが入る
ChatGPTを使う場面って、人によってさまざまですよね。ブログのネタを考えるとき。仕事で企画を立てるとき。ちょっと疑問に思ったことがあればパッと聞いてみる…なんだか、無限に広がる知恵袋を手に入れたみたいでワクワクしませんか?
私もついつい使い倒してしまうんです。思いついた疑問があると、すぐに新しいチャットを開いて質問する。すると、あっという間に「なるほど!」と思えるような答えが返ってくる。こんなに素早くレスポンスがもらえるなら、どんどん頼りたくなるのは当然ですよね。
ただ、一方的に頼っているのではなく、メタ思考がメキメキと鍛えられている感覚があります。AI に仕事をさせるために、どのような指令を出すか?これは、ソフトウェアエンジニア時代のアプリ開発に近いものがあります。だから決して、ChatGPT を使うことで考えなくなる、とは私は思っていません。これは後述しますね。
ただ同時に、ChatGPTを開くたびに自分の「考えるモード」がオンになるのを感じます。昔なら「うーん、まあここは放置しておくか」と気分転換していたことも、今では「ChatGPTに話しかけたら整理できるんじゃない?」という誘惑に負けがち。その結果、常に思考が稼働しているような状態になり、気づけば頭の中が休まらなくなってしまいました。
シャワータイムが唯一の逃げ場
そんな私が「ここだけは思考が強制オフになる!」と思えるのが、シャワーを浴びているとき。スマホを触れない環境、水音のホワイトノイズとあたたかいお湯に包まれていると、ほんの数分でも頭がスッと空っぽになる感覚があるんですよね。
実際、シャワー中に新しいアイデアが浮かんだり、頭がスッキリ整理されたりすることはありませんか? これは「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」の働きによるものだといわれています。DMNは、集中が途切れたり、ぼーっとしているときに脳内で勝手に情報を整理してくれるシステムなんですね。
ChatGPTで常にアクティブに考えていると、DMNが稼働する機会が減ってしまいます。AIのおかげで論理的に考えたり、文章をまとめたりする効率は上がるものの、その分「ぼんやりしている時間」が奪われがち。だからこそ、シャワーの時間のように、強制的にオフライン状態になる場面がいままで以上に貴重に思えるんです。
AIと付き合いながらも“何もしない時間”を大切にする
私自身、ChatGPTにはすごく感謝しています。文章作成の下準備を手伝ってくれたり、自分が書いた原稿の誤字脱字を指摘してくれたりと、仕事もプライベートもずいぶん効率的になりましたし、思考もかなり深くなりました。正直「なくてはならない存在」といってもいいくらいです。
でも一方で、便利になればなるほど、頭の中の“余白”が削られていくのも事実。ちょっと分からないことがあればすぐ調べられるし、アイデアに詰まればすぐChatGPTに投げられる。人間の「とりあえず放っておく」という力は、実はアイデアを育てるうえで大事なんだなあと、改めて感じています。
よく「デジタルデトックスをしましょう」と言われますが、私はこの表現が少し苦手です。なんだか「デジタルは毒だから排除すべき」みたいな響きがあると思いませんか? 実際は、デジタルやAIのメリットを享受しつつ、同時に自分の頭の中を遊ばせる時間も確保したい。そのために、意識的に“何もしない時間”や“アナログな作業”を取り入れる工夫が大切なんだと思います。
ChatGPTで考えなくなるのはウソ?
「ChatGPTを使うと自分で考えなくなる」という意見もよく耳にします。でも少なくとも私の場合は、真逆の現象が起こっているんですよね。むしろ、ChatGPTに質問を投げるほど「ここはどういう意図で聞こうか」「本当は何が知りたいんだろう」と、どんどん深堀りするクセがついてしまうんです。
そしてChatGPTから返ってきた答えが納得いかなければ「なるほど、でも別の観点は?」「そもそも前提が間違っているんじゃないか?」とさらに考える。結果として、脳内でマルチタスク状態が続きやすくなり、「ほかのことを考えたいけど頭から離れない!」なんてことにもなります。
もちろん、AIを使ってパパッと結論を得られる場面があるのも確かです。でも常にそうやって考えをアウトプットし続けると、やっぱり疲れが溜まるんですよね。だからこそ、あえてオフラインの時間を確保したり、散歩やシャワーで気持ちをリセットしたりすることが、これまで以上に必要になってきている気がします。
「弱点」を逆転させるヒント
私は、「AIと言葉の力で弱点を逆転する」というコンセプトを掲げています。今回は「発散思考タイプがChatGPTを使うと頭に逃げ場がなくなる」という、一見ネガティブに感じる現象をテーマにしました。でも見方を変えれば、これってとても人間らしいことでもあるんですよね。
あれこれ思いついてしまうからこそ、新しいアイデアに出会うチャンスが多いとも言えます。そしてChatGPTがあなたの“思考の整理係”になってくれることで、さらに発想の幅を広げやすくなる。弱点だと思っていた「頭が散らかりやすい性分」や「すぐに脱線してしまうクセ」こそ、実はイノベーションの源かもしれません。
ただ、そのままだと常に考えすぎてしまって疲れる。だからこそ、シャワータイムや散歩、手書きのメモなど、意識的に自分の頭を解放してあげる時間があると理想的だと思うんです。ChatGPTは私たちの脳内でいわば“論理担当”になってくれる一方で、“ぼんやり発想担当”としての自分も大事にしよう。そんなバランス感覚が、弱点を強みに変える鍵になりそうです。
まとめ:意識的に“考えない時間”をつくろう
ChatGPTのおかげで、私たちはいつでもどこでも頭のスイッチをオンにしておけるようになりました。でも、その結果として「考えの逃げ場がない!」と息苦しく感じることも少なくないですよね。そこで改めて意識したいのが、“何もしない時間”の大切さです。
手書きのメモや筆ペンで文字を書いてみる、散歩に出かけるときにスマホを家に置いていく、寝る前にスマホの電源を落としてベッドでぼんやりする…。そんなちょっとしたアナログの工夫が、あなたの脳にゆとりと余白を作ってくれます。そうしてDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)が活性化すれば、意外なアイデアや解決策がふと湧いてくるかもしれません。
「ChatGPTで考えなくなるのか?」という疑問に対しては、むしろ考える量が増える場合もあるんだ、というのが私の実感です。AIがいるからこそ、思考がどんどん加速する。しかし、ずっと加速しっぱなしでは疲れちゃいますから、ブレーキとアクセルをうまく使い分けるのがポイントかもしれません。
あなたも、今の自分にとってちょうどいい“考えない時間”を探してみてください。弱点だと思っていた「思考の迷子グセ」も、適度に休ませてあげれば新たな強みに生まれ変わるはずです。AIを味方につけつつ、自分の頭を遊ばせてみる。そんなバランスの取れた日常が、意外な発見と前向きなエネルギーをもたらしてくれると思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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