映画「きみたちはどう生きるか」を駄作と言わない方がいい理由

一冊の本を読む時、
僕たちは人生全てを使って読んでいる

僕の速読教室に通う生徒さんには
たびたびこんな話をします

実は、宮崎駿監督の「きみたちはどう生きるか」も
あなたの人生すべてを使って観ているのです
今日は、そこからお話ししましょう。

目次

一冊の本を読むのに必要なこと

この文章は日本語を知らない人は読むことができません。

そりゃそうですよね。

まず、ひらがな50音。カタカナ50音。そして、漢字、熟語、慣用句。それを知らないと文章は読めない。でも、当たり前のようにそれが読めるのは、いつの間にか無意識で「読む」を処理できるようにしてきたから。

さらには、経験・体験を持っているから「共感」することができる。言ってみれば、僕たちは一冊の本を読むときに、人生の全てを使って本を読んでいる。

僕は元ソフトウェアエンジニアでした、って話をこのブログでも何度か書いてる。そんなソフトウェア業界では、「10分で直る不具合を直したときの料金が高いか安いか?」が話題になることがあります。

10分で直せるのに、料金が高いんじゃないですか!?

でも、「それを依頼したお客さんは、一生かかっても直せない」という話が引き合いに出されます。そう、これも私のソフトウェア人生を全て使って、その不具合を直しているんですね。一生の価値としては安すぎるんじゃないか、と。

一回読んだだけでは受け取れない理由

毎週、喜多川泰さんという作家さんの本だけを使った読書会を開いています。

参加してくれる人に話を聞くと、「小説なのに何度も読み返しています」と答える人が多い。

小説なんて一回読んだら終わり、って思うじゃないですか?ところがそうじゃないんです。なぜなら、「今なら分かる」という経験が増えている場合があるから。

学生時代に読んだ本が、大人になってから読んだら感じ方が変わった。結婚前に読んだ本を、子供が生まれてから読んだら涙が出た。というのはよくある話。

ジーニー

「そうそう、そうなんだよな(よく言語化してくれました!)」

というのが、読書の醍醐味です。

同じジャンルの本を何冊も読む理由

実は、喜多川作品さんの本、以外にも読書ができるようになって変わったことがあります。

それは、同じジャンルの本を何冊も読むようになったことです。心理学の本や、量子力学の本、スピリチュアルの本など、ふわっとしているジャンルほど、何冊も読んでいる気がします。その理由は、言語化できるようになって初めて、自分が分かった!と言えるからです。

「あれ、本って知らなかったことを知るために読むんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、違います。うっすら感じてわかってはいたけれど、自分の中で言語化できていなかったことだけが、本を読んだことで理解できるのです。
(ロバート・ツルッパゲとの対話/ワタナベアニ/センジュ出版 より引用)

知らないジャンルの本って、一冊読んでも受け取れないんですよ。「はぁ?何言ってんの」って。

でも、数冊読んでみると、「あぁ、そういうことね!そう言ってもらえると分かるよ」という一文に出会ったりする。そのとき初めて、その本を読めたな、いい本だったな、と思える。

映画「きみたちはどう生きるか」を駄作と言わない方がいい理由

僕が映画「きみたちはどう生きるか」を駄作と言わない方がいい理由は3つあります。

1. いまのあなたには響かないだけかもしれないから
2. 将来のあなたが受け取れるハズだった価値を捨てることになるから
3. これから見ようとする人の判断を曇らせるから

「わかりやすく作れよ!」というのは簡単ですが、そういうのは今までの宮崎作品でいいじゃないですか。たまには味わって、よく噛んで咀嚼して、みんなのレビュー見て「あ、コイツわかってね〜な!」とか「そうそう、そうなんだよ」って思いながら見る作品。

そんな、人の解釈を聞いた後(言語化を受け取った後)には、
1. いまのあなたに響く
作品になっているかもしれない。

でも、「駄作」「見る価値なし」と言ってしまうと、将来あなたが「きみたちはどう生きるか」を見ることはなくなるかもしれません。人って、自分で言ったことを律儀に守ろうとしたりしますから。
2. 将来のあなたが受け取れるハズだった価値は残しておきましょう

3つ目は、理由というよりお願いですね。あなたにとっての「駄作」は他の人にとって「駄作」とは限りません。だからずるいかもしれませんけど、僕にとって「ダメな本(映画)」とか「読む価値のない本(映画)」っていうのはなくて、「今の自分には受け取れない本(映画)」と言ったりはします。

だって、将来その価値は変わるかもしれないでしょ?人の未来まで潰す必要はないって思うんです。ただ、「観る人は選ぶよ」とは言いますけどね。

まとめ

映画「きみたちはどう生きるか」は、僕にとって本のような存在です。あなたの人生の全てを使って観る作品。

だからこそ、僕が映画「きみたちはどう生きるか」を駄作と言わない方がいい理由は以下の3つです。

1. いまのあなたには響かないだけかもしれないから
2. 将来のあなたが受け取れるハズだった価値を捨てることになるから
3. これから見ようとする人の判断を曇らせるから

ぜひ、自分の目でたしかめてくださいね。



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この記事を書いた人

ジーニーのアバター ジーニー スピリITエヴァンジェリスト

「自力と他力、二つの力が共鳴する時、未来は無限に広がる」。テクノロジーとスピリチュアルの世界を統合し、その力を最大限に引き出す方法を伝える情報を提供しています。「わたしならできる」という自力、「あなたを数百数千倍に輝かせる」テクノロジーという他力。自分を信じ、テクノロジーを活用する一歩を踏み出しましょう。

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