ゴールデン・グローブ賞が発表され
宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が
アニメーション作品賞を受賞した。
これは、賛否両論を巻き起こした作品であり、
現代において「楽しむスキル」が必要と
される時代の象徴とも言えます。
映画と現代社会における
「楽しむスキル」の深い関連性について
ブログで詳しく掘り下げています。
ゴールデン・グローブ賞とは
映画「君たちはどう生きるか」
では、「君たちはどう生きるか」とはどのような作品だったでしょうか。
この作品は、公開時に一切の情報を明かさず、予告編やテレビCMも制作されないトップシークレットの手法が取られました。このように現代は、映画や小説などの芸術作品を「楽しむ」ためには、ある種のスキルが求められる時代だと感じます。アニメ「エヴァンゲリオン」あたりから、そういう時代に突入したのではないかと個人的には思います。
インターネットの普及により、個々人のさまざまな解釈が共有されるようになり、作品の背景やより深い考察を探求することが一般的になりました。これは、単に作品を観るだけではなく、その背景を理解し、より深く掘り下げることを可能にしています。
「君たちはどう生きるか」は、賛否両論を巻き起こした作品でした。その多層的な内容と深い意味を理解するためには、視聴者がある程度の背景知識や解釈のスキルを持つことが望ましい作品だと感じます。そのプロセスが面倒だ…と感じる人もいるでしょうが、そこも含めて議論も楽しめる作品、ですね😊。
喜多川泰さんの小説「おあとがよろしいようで」のスキル
さらに、速読講師としての僕の知見も含めるならば、喜多川泰の小説『おあとがよろしいようで』も同様のコンセプトを持っています。
落語というのは、話の終わりにサゲとよばれる話のオチがあるのですが、このオチは実は話の舞台となる時代の背景や言葉の使い方などを知らないとよくわからなかったりします。 サゲをきいてもぽかーんとするようなことも少なからずあります。 つまり、落語というのはそのまま聞いてもある程度楽しめるものかもしれませんが、学ぶこと(スキル)によってより楽しめるもの、なんですね。
僕は、この小説を通じて「落語」の世界に興味を持ちました。それは、この本の各章の呼び名が「第○席」と寄席の呼び名になっており、その章のタイトルが全て、落語の演目名になっていることです。ところが、小説の内容ではその演目について深く触れることがほとんどありません。
この小説では、その章タイトルになっている演目のアナロジーやメタファーといったものが、小説の登場人物やストーリーに反映されています。だから、演目を知ればセリフの中にフッと紛れ込まされた「演目の話」が「面白いポイント」としてわかり、余計に面白さを感じる仕組みになっています。もちろん、知らなくてもそれなりに楽しめるんですけどね。
まとめ:この時代をより深く楽しむには
このように、最近の映画や小説の鑑賞においては、単に作品を楽しむだけではなく、それを理解し、さらに深く掘り下げるための「楽しむスキル」が求められています。これは映画や小説だけに留まらず、人間関係においても同様です。
他人を深く理解しようとするこの努力は、映画や小説などの芸術作品を鑑賞する過程と非常に似ています。映画や小説の中のキャラクターや状況を理解し、その背景にある意図やメッセージを読み解くことは、私たちが他人との関係を築く際にも重要なスキルです。
最近では SNS での発信から、まるで物語の主人公のようにその人がどんなことに興味をもち、なにを大切に生きているのかをしることができます。それらを理解し、尊重することは、より深い人間関係を築くために不可欠だと感じます。
結局、映画や小説、人間関係において「楽しむスキル」は、私たちが世界をより豊かに理解し、楽しむための鍵です。このスキルを磨くことで、私たちは自分たちの周りの世界との関係をより深く、意味のあるものにすることができますね。
物語を読み、映画を読み、人間関係を読み解く、そんな現代の「楽しむスキル」を育てる「読む」のスクール「楽読」を全国 Zoom レッスンしています。体験レッスンは毎日のように行っていますので、ぜひ「読む」が変わるとどんな風にこの時代を楽しめるようになるのかを、確認しに来てくださいね。
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