「複数のことを同時にできたらいいよな〜」
と思ったことはないだろうか?
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僕は「説明マニア」なので
たまに、人間の認知のしくみに
ついて考えることがある
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今日はAI時代に開花するかも?
なマルチタスキング(同時並行処理)に
ついて考えます
マルチタスキングの真実と迷信
誰でも、一度は「同時にいくつものことができたらいいのに」と思ったことがあると思うんです。
はぁ〜!明日のテストまでに、数学と英語を一緒に勉強できたらいいのに〜とか😂
でも、多くの場合、それはうまくいかず自分の能力の低さに唖然とします。
こういった同時並行処理のことをマルチタスキングなんて言ったりしますが、世の中にはさまざまな意見があります。例えば…
主婦はマルチタスキングが得意、とか
同時に二つのことができないのは学習障害、とか
人は本質的に二つのことを同時には処理できないから一つ一つに集中した方がいい、とか。
後半2つなんて、どっちやねん!って突っ込みたくなります。
そういった記事を見るたびに、「あぁ、ひょっとしたら私は学習障害なのかもしれない」とか「一つのことにすら集中できない私ってダメね」と落ち込む原因にもなります。僕も随分と自分の集中力のなさを呪ってきましたが、ひょっとしたら意識を同時に「張る(複数のことを同時に意識する)」トレーニングが不足しているだけで、もっとマルチタスキングできるのではないかと思えるようになってきました。
身近なマルチタスキング
私、同時に二つのことをできないんです
という人は多くいますが、少なからず同時に複数のことをこなしています。
例えば「歩く」なんていうのは、右足と左足に同時に力をかけたり、体重移動をしたりと幾つもの意識の上に成り立っています。「自転車」に乗る時のハンドル操作とペダル操作。「自動車」に乗る時のハンドル操作とアクセル・ブレーキ操作、目視確認など、実に多くのことをやっていると思いませんか?
現に今も、心臓を動かさないで、この文章を読んでいる人はいないと思います。死んじゃいますしね。
では、なぜ僕たちは「同時並行できない」という幻想に悩まされているのでしょうか?
「意識のマルチタスキング」と「無意識のマルチタスキング」
仕事柄パソコン教室のインストラクターをやっているのですが、タイピングを教えているとこのマルチタスキングを意識せざるをえません。手元を見ながら打ったり、ひらがなの「きゃ」の綴りはなんだっけな〜?と思い出しながら打つ人のタイピング速度が速いわけがありません。
なぜならば、そこに「意識」を注いでいるからです。個人的な感覚としては、人は一つかせいぜい二つ三つぐらいまでのことしか意識し続けることはできません。二つ三つを意識できる場合もメインの一つのサブとして、意識するぐらいで意識しながら何かを行うというのはすごく難しいことになります。
かたや「無意識」でできることは、同時にいくつものことを同時並行することにほとんど抵抗がありません。たとえば、この文章すらも、考えながら、打鍵ミスがないかを確認しながら、タイピングして、変換していますが、それら複数のことを同時にやっているという気負いは一切ありません。
つまり、無意識下で処理できるようになると、その行動はマルチタスキング可能な対象になるのです。
だから型が重要
タッチタイピングにクセのある人は、たとえば「T」とか「H」などのキーを右手で打ったり、左手でうったり、その時の気分によってまちまちです。いってみれば「意識」側で処理しているんです。だから遅い。
そこで、タッチタイピングをやり直す時には「運指」と呼ばれる、どの指でどのキーを押すというルールを体に染み込ませるトレーニングを行います。この時には、徹底的に「意識」してどの指でどのキーを押すか?を意識しています。そうすることで、「T」を押す時には自然と「左人差し指」が動きますし、「H」を押す時には自然と「右手人差し指」が動くようになってきます。つまり「無意識側の処理に移行」するのです。
よく空手などの武術や、茶道など、型を重んじるという話を聞くと思います。これも、「意識」の世界から「無意識」の世界に処理を移行することで、隅々まで「意識」が通っている、と思えるような所作を身につけられるからでしょう。
だから、型が重要なんでしょうね。
効果的な同時並行トレーニング方法
僕のタッチタイピングの指導はちょっと変わっているかもしれません。
例えば「は」ならば「H」→「A」の順にキーを押しますが、これらを「ほぼ同時」に押してください、という指導をします。
そうすると、多くのパソコンはじめたての生徒さんは「できません」っていうんですね。ようやく「H」と「A」の位置と指がわかってきつつあるときに、それを言われるんですから。でも、そのままトレーニングを続けるとあくまでも「H」→「A」を頑張って速く打つ!という思考を抜け出せません。このやり方を続けていると大体10分間600文字ぐらいのところに壁が出てきます。
ところが、「右手人差し指をH、左手小指をA」という指の形を作って、若干Hを早めに押すという「同時トレーニング」をすることで、「は」というのは「そういう手の形と手の動き」だという一つの塊として脳は処理します。
「H」→「A」をもっと速く打つ、という延長線上に速い打ち方があるのではなく、「H」と「A」をほぼ同時に打つ、というのが速い打ち方なんです。これは、同時押しのトレーニングをしていないと身につかない感覚です。
まとめ
マルチタスキングというのは多くの人にとって憧れです。でも、気づいてみると僕たちは多くのことをマルチタスクで処理できています。今日の記事では、マルチタスキングについて僕の知見から2つのヒントを提示してみました。
✅ 意識的にやっていることを無意識でもできるように「型」に落とす
✅ 同時処理トレーニングを実行する
これによって、今はできていないことも今後マルチタスクで処理できるかもしれません。
それでも、難しいのは「数学」の勉強と「英語」の勉強を同時にやる、のように「意識」的にやることを避けられないケースです。ここについては、今後も「同時処理トレーニング」が足りてない可能性があるので、自分の能力を拡大させていきたいです。
実は、ここに AI の入り込む余地があると思っています。僕たちは一つのことを意識すると、もう一つのことが意識から抜け落ちます。意識するポイントを忘れてしまいます。AI によるフィードバック(〇〇についてはできていたけど、△△の部分はもう少しでしたね…のような)が日常的に得られるようになると、自然と同時処理トレーニングができるようになると感じています。
AIと共に暮らす未来には、そんな「人間拡張」の未来があっていいと僕は信じています。
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